ドリップした後に残るコーヒーかす、もったいので草木染めに使ってみました。 今回は綿のハンカチを染めてみました。 媒染は焼きミョウバンを使ってアルミ媒染、市販の媒染剤を使って銅媒染と鉄媒染をやりました。 染めたあとに媒染作業をする後媒染で染めています。
スポンサーリンク
今回はハンカチを染めてみましたが、エアリズムマスクとガーゼマスクを染めてみた記事はこちらです。
コーヒー染めで用意するものは?
・コーヒーのかす
・染める布 綿・絹・麻・毛などの布が染まります。ポリエステルはほとんど染まりません。 ・濃染剤(なければ豆乳か牛乳) 染める布が綿や麻の場合は染まりにくいので濃染処理が必要です。 麻や毛の場合は染まりやすく濃染処理はしないので、濃染剤も豆乳も必要ありません。 ・媒染剤(焼きミョウバン、銅媒染剤、鉄媒染剤など) ・鍋 ・菜箸 ・バケツ(洗面器、おけ、大きめのボウルなど)
リンク
今回使った材料の分量は
・綿のハンカチ25g×3枚
・コーヒーかす(乾燥させたもの) 50g
(コーヒーをドリップしてマグカップ4杯分程入れた後の残りかす)
・ディスポン 4ml
・焼きミョウバン 3gくらい(粉末タイプで小さじ1.5くらい)
(だいたい布の重量の5~10%くらい使いますが、結構適当です)
・市販の銅媒染剤 5ml(小さじ1)
(パッケージの説明では布の重量の10~20%)
リンク
・市販の鉄媒染剤 5ml(小さじ1) (パッケージの説明では布の重量の20%) ※市販の媒染剤は使い方や使う量の説明があると思います。
リンク
草木染めに使う道具は?
草木染めで使う道具はステンレス以外の金属は使わない方が良いです。 金属の鍋でも草木染めはできますが、思ったように染まらなかったり、鍋が染まったりすることがあります。 媒染剤は色素と布をくっつける役割をして、媒染剤の種類によって色が変わります。 媒染剤は金属を使うことが多く、金属の鍋は色素と科学反応を起こしてしまうことがあります。 そのため、布が思った色に染まらなかったり、鍋が染まることがあります。 草木染めに使う鍋や容器はステンレスかホーローがおすすめです。 その他、樹脂製(プラスチック)容器や木製の菜箸などの染色には影響なく使えますが、道具に色がつくことがあります。
濃染剤について
染める布が綿や麻などの植物性の線維は草木染めのような天然色素では染まりにくいです。 主成分がセルロースでマイナスに弱く帯電しているので色素をくっつける力が弱いそうです。 媒染をしても染まりにくいため、染める前に下処理をする必要があります。 豆乳や牛乳を使って色素とくっつきやすくなるようにタンパク質を足したり、 ディスポン(濃染剤)のように線維をカチオン化してプラスの電気を帯びるように変化させたりします。 市販の濃洗剤はディスポンやカラーアップZBなどがあります。
媒染剤について
媒染剤は色素と線維を結びつける働きをします。 媒染することによって、布についた色素がしっかりとくっついて、洗っても色落ちしにくくなります。(色止め効果) また、使う媒染剤の種類によって、色が変わったり、鮮やかになったりします。(発色効果) 媒染剤は主に金属を使います。 一番手軽に手に入るのが焼きミョウバンでスーパーやドラッグストアで購入できます。 銅媒染、鉄媒染は銅製品や古釘などで手作りできますが1週間~数か月くらい時間がかかります。 市販のものを使うと濃度も正確に計れるので便利です。
コーヒー染めのやり方(手順)
①中性洗剤で布を洗う
のりや油分や汚れがついていると染まりにくいため一度中性洗剤で洗います。 台所用のキュキュットで洗いました。
②濃染処理
今回はディスポンを使いました。 他の濃染剤を使う場合は説明書にしたがってください。 お湯1Lを沸騰させて桶にいれて5分程放置(80~90℃くらいになるように) ディスポン4mlを混ぜて布を入れて15~20分浸けておきます。 良く水洗いして濃染処理は終了 余分な濃染剤が残っていると染めた時にムラになるのでよ~く洗います。
【豆乳・牛乳を使ったやり方】
スポンサーリンク
豆乳(牛乳)と水を半分ずつ混ぜたものを用意します。 布が十分に浸るくらいの量を準備します。 20分~30分布を浸して、ムラにならないように時々菜箸などでかき混ぜます。 浸した後は乾かします。 染める前日にやっておくとスムーズにコーヒー染めが出来ます。 (基本は乾燥させますが、急いでいる時は乾かさずにそのまま染めてしまうこともあります。特に問題ないように思います。)
③染液を作る
コーヒーかすをそのまま使うと細かい粉が布について、後で落とすのが大変なのでだしパックやお茶パックなどに入れて使います。 鍋にお湯を1Lくらいとコーヒーかすを入れて煮出します。 10分くらい煮ると茶色のコーヒー液ができます。
④染液に布をつける
コーヒー液ができたら布を入れます。 20~30分くらい浸けます。 ムラにならないように時々菜箸などで混ぜます。
⑤媒染液を作る
今回はアルミ媒染と銅媒染と鉄媒染をやります。 アルミ媒染焼きミョウバンを使いました。 溶けにくいので沸かしたてのお湯に溶かします。 お湯700mlくらいに焼きミョウバン小さじ1~1.5くらいを溶かします。 銅媒染と鉄媒染はどちらも布に対して20%くらいを溶かして使いました。 お湯700mlに市販の銅媒染液、鉄媒染液をそれぞれ5ml程溶かしました。 液体なので水でも溶けますが、温度が高い方が化学反応が進みやすくてよく染まるだろう と思い焼きミョウバンで使ったお湯の残りで溶かしました。 (水でやって普通に染まります)
⑥媒染液につける
布を媒染液につけます 20分くらいつけました。 ムラにならないようい時々菜箸で混ぜます。
⑦水洗い
染まり具合を見るため軽く水洗いします。
⑧もう一度染液につける
最後にもう一度染液に10分くらいつけます。 今回は特にこだわりがないのでここで終りましたが、さらに濃い色にしたい場合は ここで20分程染液に浸けた後、媒染液→染液→媒染液→染液と繰り返しつけても良いです。 最後は染液で終ります。
⑨よく水洗いして陰干し
余分な色素が残っていると乾いた時にムラになるのでよく洗ってから乾かします。 色が出なくなるまでよ~く洗ってください。 天然の色素は日光に弱いものもあるので、陰干しで乾かします。
こんな感じの色に染まりました。
スポンサーリンク
初めて。コメント失礼致します。
染色の未知な部分があり質問させて下さい。
繰り返し染色をするときは、媒染で終わらず染色で終わらせる。と書いてあります。
1度の時は媒染で終了なのに、繰り返す時はなぜ染色で終わりなのでしょうか?
宜しくお願いします。
五味さま、コメントありがとうございます。
私も素人なので、専門的な知識はありませんが(^▽^;)
私なら、ということでお返事させていただきます。
再度染液につけて終るのは、経験上その方が濃い色に染まりやすいと感じているからです。
最後のダメ押し、というか、布に残っている媒染液にダメ押しでめいっぱい反応させたい
という意味で再度染液につけています。
特に焼きミョウバンは白っぽくなりがちなので、もう一度染液につけた方が良い色が出るな、と感じています。
あくまでも個人的な感想です。
で、再度染液につける場合と、つけない場合がある、ということですが
色が出にくい材料の場合は、1度染めでも重ね染めでも、どちらでも最後に染液につけてから、水洗いと乾燥をします。
玉ねぎのように良く染まる材料を使う時は、1回染液につけるだけで終ります。
染まりすぎなくらいよく染まるので玉ねぎの場合は濃染処理をしない事も多いです。
草木染めは特に決まった形があるわけではないので、やり方は色々あると思います。
例えば
コットンなのに濃染処理したり、処理しなかったり…
再度染液につけることもあれば、つけないこともあり…
染液につける前に媒染作業を先に行ったり(先媒染)…
(先媒染、後媒染では染まり方が違ったりします)
草木染めの色は一期一会なところがあり
同じようにやっても微妙に違う色になったり、ちょっとしたやり方の違いで染まり具合が変わったりするので、
自分好みの色を出すためにどうやってやろうかな?
と考えながら色々試してみるのも面白いと思います。
なので、染液に2回つけるかどうかは、個人の好みというか、私の好みや気分で色々変わります( ̄▽ ̄;)
ちなみにこの記事のコーヒー染めは
濃染処理→染液につける→媒染液につける→軽く洗ってから染液につける→よく水洗い&乾燥
の手順で行いました。(染液には2回つけています。)
(2回目の染液につける前に軽く洗ったのは、染まり具合を見たかったのと、ミョウバンの粉が少し布に残ってしまいそのまま染液につけたらムラになりそうだったからです。場合によっては洗わない時もあります。)
と、もやっとしたお返事しかできずスミマセン。