玉ねぎで草木染め3種類

草木染めはなかなか色が出ないものもありますが、玉ねぎ染めはそんなことありません。

玉ねぎの皮を少し煮出すだけで色が出て、確実に布が染まるので一番失敗のない草木染めだと思います。

簡単に濃い色に染まるので子供でも楽しめます。

今回は綿のハンカチを玉ねぎの皮で染めてみました。

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玉ねぎ染めの材料

・玉ねぎの皮(3~4個分)

・焼きミョウバン(あれば銅や鉄の煤煙液)

・ゴミ取りネット(玉ねぎの皮を入れる用)

・鍋(ホーローかステンレスが良い)

・ボウル

・さい箸

・布

・豆乳(牛乳) ← 使う布がコットンの場合下処理に使う


使用する鍋やボウルは、アルミ製、銅製などの金属のものは化学反応を起こすことがあるのでNG

反応しにくいステンレスやホーロー、樹脂製のものを使ってください。

ステンレスは金属でも反応しにくいので使えます。

金属は染色の後媒染という工程で使いますが、媒染の前に鍋の中で反応してしまうのは避けた方が良いです。

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玉ねぎで草木染めのやり方

草木染めの前の準備

布が綿や麻の場合は下処理が必要です。

絹やレーヨンは染まりやるいので下処理の必要はありません。

ポリエステルはほとんど染まらないので草木染には向きません。


天然の色素はタンパク質と結びついて色がつきます。

綿や麻にはタンパク質が少ないため、そのままではあまり色が付きません。

なので、豆乳や牛乳、豆の煮汁などでタンパク質を補ってから染色を始めます。


布の下処理のやり方は簡単で


豆乳(牛乳):水を1:1で混ぜたものに20分~30分ひたします。


この準備は草木染めをやる前日までに行って布を乾かしておいても大丈夫です。

(布の処理は特に面白い作業ではないので、我が家では子供たちと草木染めを楽しむ時は前日までに済ませておきます)


今回は豆乳を使って下処理をしましたが、よりきれいにムラなく染めたい場合は濃染剤を使う方法もあります。

詳しいやり方は基本の草木染めの記事に書いてあります。


基本の草木染めのやり方~キッチンでもできる簡単な方法


玉ねぎ染めの手順

1 玉ねぎの皮をむく


2 剥いた玉ネギの皮をネットなどにいれる(口を輪ゴムで縛る)


3 鍋に水を入れて、ネットに入った玉ねぎの皮を鍋に入れて火にかける


4 弱火で15分~20分程煮る


今回は量が少なかったのでネットには入れずに、煮だした後ザルで漉しました。

このくらいの茶色になったらOKです。


玉ねぎの皮を煮出した様子


5 鍋から玉ねぎの皮を取り出して布を入れて20分ほど煮る(ムラなく布に液がしみ込むように時々菜箸で混ぜる)



6 ハンカチを鍋に入れて火にかけている間に、布全体がかぶるくらいのお湯をボールに入れて焼きミョウバン(銅・鉄)を溶かす

水でもできますがミョウバンが溶けにくいのでお湯を使った方が良いです。

ミョウバン以外の媒染の場合も、温度が高い方が反応が早いのでお湯を使います。


媒染って何?

布に色素を付けるだけでは、水洗いで色が流れてしまったり、退色しやすい状態です。

そこに金属を入れると、色素と線維を結びつける働きをしてくれます。

この金属の入った液に布を浸ける工程を媒染と言います。

媒染には2つの効果があり

布に色を定着させる【色止め効果】

化学反応を起こして色が変わったり濃くなったりする【発色効果】

があります。

媒染の金属はアルミ、銅、鉄、チタンなど色々な種類が使われますが

一番手に入りやすいのがアルミで、ミョウバンをお湯に溶かすとアルミ媒染液ができます。

使う金属の種類によって染まる色が微妙に変わります。



今回はアルミ媒染、銅媒染、鉄媒染をやってみました。

銅媒染液、鉄媒染液は10円玉や古釘で手作りできますが

手間と時間がかかるので市販の媒染液を使用しました。

焼きミョウバンは染める布に対して5~10%必要です。

40gの布を染める場合は布全体がかぶるくらいのお湯に焼きミョウバン2~4gを溶かします。

と言っても2gとか測るのは大変なのでだいたいでOKです。

うちでは1Lのお湯に小さじ2~3杯くらいの焼きミョウバンを溶かして使っています。

キッチンスケールで計ってみたら小さじ1杯で1gくらいだったので

これで10gのハンカチを3~4枚媒染できると思います。

市販の媒染液は説明書の通りに希釈して使ってください。

今回使った銅と鉄の媒染液は布に対して5~10%と書いてあったので

40gの布を染める場合は2~4ml

布全体がかぶるくらいのお湯に小さじ半分~1杯くらいの媒染液を溶かせば40gの布を媒染できることになります。


草木染めのアルミ媒染液と銅媒染液と鉄媒染液


今回はやっていませんがクエン酸や酢にも色止め効果があるので媒染剤の代わりとして使えます。

やり方は他の媒染剤と全く同じで水(お湯)に溶かして媒染液をつくり20分くらいつけます。

酢の場合水で半分くらいに薄めて媒染液とします。

クエン酸の場合は5%くらいのクエン酸液にして使います。

(1Lのお湯にだいたい大さじ5杯くらいのクエン酸を溶かす)






7 ミョウバン(銅・鉄)の媒染液に色のついた布を入れて20分くらい放置(ムラなく布に液がしむこもように時々菜箸で混ぜる)


8 取り出してもう一度染液に5分くらいつける

しっかりと色素を定着させるためにやる作業です。

草木染めでは普通は必要な作業ですが、玉ねぎの場合はやらなくても十分染まると思います( ̄▽ ̄;)

私も玉ねぎ染めの時はこの作業はやらないことが多いです。


8 取り出して軽く水洗いして色を見る


媒染液から取り出した際色が薄い場合は、水洗いしてから再び染液に20分程つけて

染液→媒染液→染液→媒染液→染液・・・よく水洗い

と染色と媒染を何回か繰り返すと色が濃くなります。(最後は染液で終わるようにする)


玉ねぎの場合はとっても良く染まるので

今まで2回染液につけたことはありませんし、適当にやっても結構染まります( ̄▽ ̄;)

何回も染めなくても1回で濃い色に染まるのも玉ねぎ染めの良いところです。


9 色が出なくなるまでよく水で洗い、陰干しで乾燥させる

草木染めは日に当てると退色してしまうことがあるので洗濯する時も陰干しで乾かします。


玉ねぎで草木染め3種類


今回の玉ねぎ染めはこんな感じに仕上がりました。

左からミョウバン、銅、鉄で媒染したものです。


玉ねぎ染め4種類の媒染の色見本


これは以前やったもの

媒染剤は左から クエン酸・ミョウバン(アルミ媒染)・銅媒染・鉄媒染



これも以前染めた靴下(綿75%のもの)

両方ともアルミ媒染(焼きミョウバン)ですが、左が下処理も濃染処理もなしで染めたもの

右は濃染処理をしてから染めたものです。

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