湯のみに入った緑茶
家にある緑茶でコットンのハンカチを染めてみました。

媒染はクエン酸・焼きミョウバン(アルミ媒染)・銅媒染・鉄媒染の4種類。

先媒染で染めました。
お茶の色は緑ですが、緑茶染めではグレー・茶色・黄色・きなりなどの色になりました。
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緑茶染め(草木染め)で用意するもの

・緑茶(茶葉・ティーバック・出しがらetc)

・媒染剤(焼きミョウバン・銅媒染剤・鉄媒染剤・クエン酸etc)

・布(綿・麻・絹・毛etc ポリエステルはNG)

・豆乳 または 牛乳 または 濃染剤

・鍋

・ボウルなどの容器


・菜箸

緑茶染めで使う布は?

緑茶染めで使う布は絹・毛・綿・麻を用意します。

ポリエステルはほとんど染まらないので使えません。

綿や麻を使う場合は少し染まりにくいので、ちゃんと色がつくように処理が必要です。

緑茶染めの濃染処理について

綿・麻の場合は染める前に処理をします。

豆乳や牛乳を使う方法と市販の濃染剤を使う方法があります。


豆乳・牛乳の場合は…

豆乳(牛乳)と水を半々でまぜて布を付けておきます。

ムラにならないように時々混ぜながら20分程付けてから乾燥させます。
濃染剤の場合は…

染める直前に濃染剤をお湯に混ぜて布を付けます。

ムラにならないように20分程浸けたあとよく水洗いします。

使う濃染剤の量やお湯の温度は、濃染剤の種類によってかわります。

緑茶染めで使う媒染剤は?

媒染剤は色素と線維をくっつける役割をします。

入手しやすいのがクエン酸焼きみょうばんで、スーパーやドラッグストアなどで購入できます。

その他、鉄媒染銅媒染は市販のものがあり手作りもできますが、少し時間がかかります。

銅媒染剤・鉄媒染剤・木酢酸鉄・硫酸第一鉄などが販売されています。

緑茶染めで使う道具は?

媒染は化学反応で色素と線維をくっつけます。

媒染剤は金属はよく使われます。

緑茶染めをする時に金属製のものを使うと化学反応を起こしてしまう、

道具が染まってしまったり、思ったような色に染まらないことがあります。

そのため、使う道具はステンレス、ホーロー、樹脂製のものが安心です。

(金属製の道具で草木染めが出来ないわけではありません)

緑茶染めのやり方

①布を洗う

布にのりや汚れがついているときれいに染まらないので中性洗剤でしっかり洗います。

台所用洗剤キュキュットで洗いました。(中性洗剤ならなんでも良いです)

②濃染処理・下処理のやり方

綿のハンカチを染めるので濃染処理か下処理が必要です。

絹・麻の場合はやらなくて大丈夫。

豆乳(牛乳)の下処理か濃染処理のどちらでも良いですが、

今回はディズポン(濃染剤)を使いました。

実際にやってみると、豆乳(牛乳)よりも濃染剤の方がムラなく染まる気がします。

豆乳と牛乳は最終的には洗ってにおいがなくなりますが、作業中は結構においます。

特に牛乳はすごいにおいがするのであまりおすすめしません( ̄▽ ̄;)

濃染処理のやり方

今回はディスポンを使ったやり方です。

お湯をわかしてボウルに1L入れて少しさまします。

ディスポンを4mlをお湯に溶かしてハンカチを20分程浸けます。

ムラにならないように時々まぜて、20分過ぎたらよく水で洗います。



『ディスポンはお湯1Lに対して3~4ml溶かして使う』

と説明書に書いてあります。

豆乳(牛乳)を使った下処理のやり方

豆乳(牛乳)と水を半々の割合でまぜて布を20~30分程浸けます。

量は適当で良いですが、布全体が被るくらいの量を作ってください。

ムラにならないように時々菜箸などで混ぜます。

浸けた後は乾燥させるのが正しいやり方らしいですが、

乾燥させなくても普通に染まるので、どう違うのかはよく分かりません( ̄▽ ̄;)

染める前日に処理して乾燥させておくのが良いかもしれません。

③染液を作る

鍋にお湯を沸かしてお茶の葉を入れて色が出るまで煮ます。

色が出れば良いので出しがらでもなんでもOK

布にお茶の葉がつくと後で取るのが大変です。

茶葉を使う場合はお茶パックに入れるか、布を入れる前に茶こしで取り除いてください。


今回は水だし緑茶のティーバックの出しがらを使いました。

子供の水筒に入れるお茶を作った後のかすです。

6個使いました。

④染液にハンカチをつける

緑茶染めの作業、お茶に布をつける様子
煮出したお茶に布を浸けます。

布が乾燥している場合はムラにならないように一度十分に水をしみ込ませてからお茶に入れます。

濃染処理した場合は布が濡れていると思うので、そのままお茶の中に入れます。

ムラにならないように時々菜箸などでかき混ぜながら20~30分つけ込みます。

今回はよく染まるように布を煮込みながら浸け込みました。面倒だったのでお茶パックも入れっぱなしで布をつけてしまいました( ̄▽ ̄;)

⑤媒染液を作る

布をお茶につけている間に媒染液を作ります。

焼きミョウバンは熱湯じゃないと溶けないのでお湯を沸かします。

クエン酸、銅媒染剤、鉄媒染剤はお湯じゃなくても良いですが、せっかく沸かしたのでお湯に溶かしました。

クエン酸の媒染液

お湯500mlに小さじ1杯溶かしました。

アルミ媒染

お湯1L に焼きミョウバンを小さじ2杯溶かしました。

焼きミョウバンの量は適当でもできますが、大体染める布の重さに対して5~10%を目安に使っています。

今回は11gのハンカチ2枚をアルミ媒染するので、必要な焼きミョウバンは2gくらい。

焼きミョウバンは顆粒タイプと粉末タイプがあり、計量スプーンで計るとグラム数がそれぞれ変わります。

顆粒タイプは小さじ1杯で1gくらい、粉末タイプは小さじ1杯で2gくらいでした。

生ミョウバンを使う場合は焼きミョウバンの倍くらいの量が必要です。

と、ミョウバンの量と計り方について色々書いてしまいましたが、

きちんと計らなくても、適当でも大丈夫です( ̄▽ ̄;)

量は適当でも大丈夫ですが、熱湯を使わないと溶けないので、それだけ気を付けてください。

溶け残りのみょうばんが布に付くとその部分だけムラになります。

銅媒染

500mlのお湯に市販の銅媒染剤を2ml溶かしました。

『使用料は染める布の重量に対して10~20%』と説明書に書いてあります。

(今回銅媒染するのは11gのハンカチ1枚)

鉄媒染

お湯500mlに市販の鉄媒染液を2ml溶かしました。

『使用料は染める布に対して20%』と説明書に書いてありました。

(今回鉄媒染するのは11gのハンカチ1枚)

⑥媒染液にハンカチをつける

緑茶染めの媒染作業、クエン酸、ミョウバン、銅、鉄媒染液に布をつける様子
作った媒染液に布をつけます。

20分くらいつけ手時々菜箸でかき混ぜます。

⑦もう一度染液につける

媒染が終ったらもう一度染液に5~10分程つけます。

⑧よく洗って乾燥

最後によく洗って乾燥させます。

色が出なくなるまでよく洗います。

日の光で退色、変色することがあるので干す時は陰干しで。

緑茶染めの色は…

緑茶染めの色見本・クエン酸と焼きミョウバンと銅と鉄の媒染

こんな色になりました。

①クエン酸
②濃染処理なしのアルミ媒染(焼きミョウバン)
③濃染処理ありのアルミ媒染(焼きミョウバン)
④銅媒染
⑤鉄媒染

クエン酸はクリーム色とか肌色
濃染処理なしのアルミはきなり
濃染処理ありのアルミは渋い黄色
銅媒染は黄土色か茶色
鉄媒染は黒に近いグレー(少し紫がかっています)

今回はこんな色になりましたが、草木染めの色は一期一会です。
鉄媒染は前回染めた時はもう少し薄いグレーになりました。
毎回微妙に色が変わるところも草木染めの楽しいところですね(*´▽`*)

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