草木染めのアボカド染めをミョウバンとクエン酸を使ってやってみました。
アボカド染めはアボカドの皮や種を使って布を染めますが
使うアボカドによってかなり色に違いが出ます。
ピンクに染まることもあればベージュになることも。。。
やってみなければ分からないところも草木染めの面白い所だと思います。
今回はアボカドの皮と種を使って綿のハンカチを染めてみました。
アボカド染めで綿をピンクに染めるには?
アボカド染めは使うアボカドによって毎回色が違います。
草木染めは天然の植物の色素で染めるため
同じ植物でも、植物の育った環境や産地や採取する時期によって微妙に違う色になります。
それ以外に実を使う場合は熟し具合によっても色が違ってくるんだと思います。
そんな草木染めの中でもアボカドは特に色のばらつきが激しく
しかも、材料を見ただけではどんな色に染まる分かりません。
やってみなければどんな色になるのか分からないところも草木染めの楽しいところだと思いますが
どうせならピンクに染めたいな♪
と私は思っています( ̄▽ ̄;)
アボカドで綿を染めるとだいたいベージュ系~ピンク系の色になります。
アボカドの染液を作った時にどんな色をしているのか見るとだいたい染まる色がわかります。
アボカドの皮や種を煮出した染液がピンクだった場合は
焼きミョウバンで媒染すると綿の布はピンクになります。
染液がベージュだった場合は普通に焼きミョウバンで媒染するとベージュに染まります。
ベージュの染液をかき混ぜて空気に触れさせるとピンク色になります。
なかなかピンクにならない時はかき混ぜて1時間~一晩放置するとピンクになることがあります。
ピンクの染液につけて焼きミョウバンで媒染するとピンク、ベージュピンク、スモークピンクなどの染まります。
染液をかき混ぜても時間が立ってもピンクにならない時もあります。
そんな時にそのまま布を染めるとベージュにしかならないのでクエン酸を加えます。
染液にクエン酸を少しずつ入れていくと段々色が変わっていくと思います。
クエン酸の量は好みの色になるくらいで調節してください。
入れすぎるとワイン色になります( ̄▽ ̄;)
少しクエン酸を入れすぎてしまい、赤茶色というか赤紫というかワイン色というか。。。
こんな色になることもあります。
アボカド染めのやり方~焼きミョウバンとクエン酸でピンクにする方法
用意するもの
・アボカドの皮 または 種
・染めたい布
・焼きミョウバン
・クエン酸 または 酢 または 酢酸
・ボウルなどの容器
・鍋
・さいばし
・豆乳または濃染剤(使う布が綿・麻の場合のみ)
鍋や容器は金属製のものは化学反応してしまうのでやめた方が良いです。
ステンレスはOK
それ以外は樹脂製やプラスチック製のものも大丈夫ですが、
色がついてしまうかもしれないので汚れても良いものを用意してください。
材料のアボカド、焼きミョウバン、クエン酸(食用)は口に入っても大丈夫なものなので、料理に使っている鍋やボウルを使っても問題ありません。
布はポリエステルはほとんど染まりません。
綿や麻は染まりますが、染まりにくいので下処理が必要です。
絹やウールはよく染まります。
アボカドで染める前の準備
綿や麻を使う場合は染める前に処理する必要があります。
絹やウールを染める場合はやる必要はありません。
豆乳や豆汁を使って処理する場合は前日に
濃染剤を使う場合は染める直前に行います。
【豆乳を使った下処理】
① 同量の豆乳と水を混ぜて布を30分くらいつける
布全体に豆乳液がしみ込むように、時々菜箸で混ぜたり空気を抜いたりしてください。
豆乳がない場合は牛乳でも同じ効果がありますが、においがすごいのであまりおすすめはしません。
牛乳も豆乳と同じように半分に薄めて使います。
② 干して乾燥させる
【濃染剤を使ったやり方】
私はいつもディスポンを使っていますが、他にも濃染剤はあります。
説明書に従って行ってください。
ディスポンの場合
① 80℃~90℃のお湯1Lに対して3~4mlディスポンを混ぜる
(お湯の温度はだいたいで、きちんと計っていません)
② 布を15分~20分ディスポン液につける
布全体にしみ込むように時々菜箸で混ぜます
③ 布を取り出して水でよく洗う
アボカド染めの手順
① アボカドの皮は細かくちぎる 種も包丁でスライスする
皮は手で簡単にちぎれます。
種を切る時はすべりやすいので気を付けてください。
私は銀杏割り(くるみ割り)を使っています。
滑らすに割れるので結構便利です。
銀杏割りで割ったアボカドの種はに包丁で細かく刻みました。
② 鍋に水とアボカドの皮と種を入れて20分くらい煮る
煮て染液をつくります。
水の量はアボカドがかぶるくらいです。
(後で調節するので適当で良いです)
③ 漉し器などで漉してアボカドの皮と種を取り除く
煮る前に不織布の袋やお茶パックなどに入れて煮ると漉す手間が省けます。
④ おたまなどでかき混ぜて空気を入れて1時間くらい待つ
空気が混ざると酸化してアボカド液がピンクになります。
ピンクにならないこともあります( ̄▽ ̄;)
ピンクにならない場合はベージュに染まりますが
どうしてもピンクにしたい場合はクエン酸(酢)を混ぜます。
量は色を見ながら入れてみてください。
クエン酸(酢)を少しずつ入れて混ぜていくと、段々染液の色が変わっていくと思います。
↑ 今回できた染液はコレ
数時間置きましたがピンクになりませんでした。
↑ そのまま綿の布を染めたらこんな色になりました。
↑ クエン酸を大さじ1入れたら染液がこんな色になりました。
少し入れすぎました( ̄▽ ̄;)
↑ クエン酸を入れた液で綿の布を染めると(ミョウバンで媒染)こんな色になりました。
ピンクに染める予定でしたがクエン酸を入れすぎてしまいました( ̄▽ ̄;)
クエン酸の量を調節すればピンク系の色も出ます♪
出来上がりの色は毎回違うので、煮るだけでピンクになることもあります。
同じアボカドでも持っている色素には個体差があるみたいです。
⑤ 納得いく染液が出来たら布を20分くらいつける
布に染液がムラなくしみ込むようにたまに菜箸で混ぜます。
染液に布全体が浸らないようならお湯を足して量を調整します。
今回はよく染まるように染液に布をつけながら20分煮込みました。
煮なくても色はつきますが、煮た方が早く濃い色に染まります。
つける時間を20分より増やして一晩漬けこんでも濃い色なります。
⑥ 布を染液につけている間に媒染液をつくる
今回は焼きミョウバンを使いました。
熱湯500mlに焼きミョウバンを小さじ半分入れました。
焼きミョウバンの量は染める布に対して5~10%くらいで作っています。
今回は11gのハンカチを2枚染めたので必要な焼きミョウバンは1.1g~2.2gです。
焼きミョウバンは粉末タイプは小さじ1杯でだいたい5~6gでした。
小さじ半分では2.5~3gなので少し多めですね。
余裕を持って小さじ半分を使いました。
使う布の量によって焼きミョウバンの量とお湯の量は調節してください。
お湯の量は布全体がしっかりとつかるくらい使います。
⑦ 布を染液から出してよくしぼり、媒染液に20分くらいつける
媒染液が全体にしみ込むように時々菜箸でまぜます。
⑧ 布を媒染液から出して良くしぼり、もう一度染液に5分くらいつける
もう一度染液につけてしっかりと色素を定着させます。
⑨ 水洗いして色を見る
良い色に染まっていたら色が出なくなるまで水洗いして陰干しで乾燥させます。
薄い場合は ⑤染液 → ⑦媒染 → ⑧染液
と繰り返して水洗いしてもう一度色を確認。
それでも色が薄ければ⑤→⑦→⑧→⑨を何回か繰り返します。
納得いく色になったら色が出なくなるまで水洗いして陰干しで乾燥させます。
今回のアボカド染めはこんな色になりました。
草木染めは日の光に弱く、日に当てると退色してしまうものもあるので、洗濯するときもなるべく陰干しするようにしてください。
まとめ
アボカド染めはミョウバンで媒染すると綿の布はベージュやピンクに染まる
染液がベージュの場合はベージュ系の色に
染液がピンクの場合はピンク系の色に染まる
【染液がベージュからピンクにしたい場合】
・かき混ぜて空気を混ぜる
・数時間放置してみる
・クエン酸(酢・酢酸)を少しずつ入れてみる
【アボカド染めの手順】
①布の下処理(綿・麻の場合のみ)
②材料を刻む
③材料を煮て染液をつくる
④材料を漉しとりかき混ぜて染液に空気を含ませる
好みでクエン酸や酢を入れても良い
⑤染液に布をつける
⑥媒染液を作る(熱湯に焼きミョウバンを溶かす)
⑦媒染液につける
⑧もう一度染液につける
⑨良く洗って陰干しで乾燥
色が薄い場合はもう一度⑤染液→⑦媒染→⑧染液