我が家のセキセイインコは雛から育てています。
幼い時手乗りで触ることもできたのに、成長したら手に乗らなくなってしまいました。
そんな手乗り崩れのうちのインコが手乗りに戻るまでのお話です。
セキセイインコの手乗り崩れとは?
『手乗り崩れ』とは手乗りだったのに手に乗らなくなった鳥
または
雛から育てたのに手に乗ってくれない鳥
などのことを言います。
まさにうちのセキセイインコのことで
幼い時はなでなでしたり手に乗せたりできたのに成長したら
絶対に触れなインコ
絶対に手に乗らなインコ
に育ってしまいました。
『過去には触ったり手に乗ったりしたのに、今は触れないし手に乗らない』
そんな鳥を『手乗り崩れ』と言います。
セキセイインコが手に乗らなくなった理由
我が家のセキセイインコは生後2週間くらいでお迎えしました。
1日4~5回の挿し餌も与えてとても大切に育てました。
手に乗らなくなった理由は人間の手が嫌いになったためですが、
手を嫌いになった理由は3つあると思っています。
1 一人立ちと共にふれあいが減ったため
2 子供たちが手でつかもうと追いかけたため
3 ケージに戻す時に手でつかまえたため
3つの理由をちょっとだけ説明してみます。
1 一人立ちと共にふれあいが減った
生後1ヵ月位で挿し餌を卒業し1人餌になり、自由に飛びまわるようになりました。
この時期は何にでも興味を持ち色々なものに興味津々で
飼い主とのふれあいよりも、部屋の中を探検したり新しい玩具で遊ぶことに夢中でした。
飼い主としても、やっと1日数回の離乳食から解放されてホッとしたので
インコのひとり遊びを邪魔しないように、ただ見守るだけにしていました。
数日間スキンシップのない日が続くとインコも忘れてしまうのか
触られるのを嫌がるようになってしまいました。
2 子供たちが手でつかもうと追いかけた
うちのインコは人見知りをしない子で
小学生の息子の友達がよく遊びに来ていたのですが
初対面の人間にも興味津々で近づいていきました。
子供たちにかわいがられたせいで、誰とでも遊ぶ人懐っこい子に育ちました。
その反面、小学生低学年の男子たちはインコに触りたくて仕方がない( ̄▽ ̄;)
手でつかもうとして追いかけるので、うちのインコは手を警戒するようになってしまいました。
もちろんインコは手の届かない高い場所に逃げるので子供なんかには捕まりません。
手が届かない位置を飛び回り、インコが子どもたちをからかっている様子だったので
止めずに放置していたのですが失敗でした( ̄▽ ̄;)
3 ケージに戻す時に手でつかまえたため
子供たちとよく追いかけっこをしていた時期に
手でつかまえてケージに戻す
という行為を何回かやってしまいました。
用事があって急いでいるのにインコがケージに戻らないと困ってしまい
仕方なくやったことですが、これが最大の失敗でした。
子供たちとの鬼ごっこは半分楽しんでいる様子もあったのですが
手でつかまれて無理やりケージに戻されたことで
人間の手 = つかまえられてケージに戻される = 嫌なもの
というイメージが定着してしまったように思います。
同じ時期に初めての発情期が始まり攻撃的になることが何度かありました。
発情期の攻撃性は本能的なものなのでしつけでなんとかできるものではない
ということを今ではよく分かりますが、当時はそんなことは知らずに間違えた対応をしてしまいました。
「噛むことは悪いことだと覚えてもらわなければ!」
という思いで、インコを叱り手でつかんでケージに戻してしまいました。
発情期の大興奮状態のインコに対して怒ったりつかんだりしたので、
インコはさらにヒートアップして手が付けられない暴れん坊になりました。
手 = 敵 = 攻撃対象
その結果、人見知りせずに近寄ってくるけれど
絶対に指には止まらないインコ
絶対に触らせてくれないインコ
手を近づけると噛むインコ
になってしまいました。
これはまずいなと思い、今まで対応を反省し、インコへの接し方を変えることにしました。
セキセイインコが手乗りに戻るまで
手が嫌いになってしまったインコと再び仲良くするために3つのことをしました。
1 発情期には指を出さない、噛ませない、噛まれても怒らない
発情期には噛まれそうになることがありますが、よく観察していると噛みに来るタイミングがわかってきます。
発情期の興奮状態の時に怒っても逆効果なので、飼い主が噛まれないように気を付けることにしました。
2 ケージに戻すときは手でつかまない
ケージに戻す時は手でつかまずにお願いして自分からケージに帰ってもらうようにしました。
少し時間がかかることがありますが、用事があるときは余裕をもって少し早めにケージに入るようにお願いしました。
そしてケージに入ったらご褒美のおやつ♪
この作戦を始めるころには子供たちのインコ熱も冷めていて、追い回されることもなくなっていました( ̄▽ ̄;)
3 手を好きになってもらう
1と2でこれ以上嫌われない対策をしました。
そして3つ目が手を好きになってもらうように練習。
これは段階をふんで取り組みました。
人間嫌いではないので
まずはおやつ作戦と玩具作戦♪
放鳥中のおやつは毎日手であげました。
手渡しで餌をあげたり、掌におやつを乗せてインコを誘ったり
『手は嫌なものではなく美味しいものがもらえる良いもの』
と覚えてもらいます。
機嫌が良い時はおやつの後に玩具を手で持って一緒に遊びます。
最初は警戒していましたが続けているうちに
『おやつの時は手に近寄っても大丈夫』
と覚えてくれたようで警戒せずに近寄ってくるようになりました。
警戒を解くのに2か月くらいかかりました。
おやつを警戒せずに食べてくれるようになったら次の段階。
次は指に触ってもらう作戦
機嫌の良い時にインコに指を近づけます。
不意打ちはせずに正面から指を見せて近づけていきます。
噛まれそうになったり威嚇されたらやめます。
しつこくしてはいけません。
嫌そうな顔をされたらすぐにやめます。
これを繰り返して
『無理やり触られることはない』
ということを分かってもらいます。
2か月くらい続けていたら指を近づけてもマジ噛みされることはなくなりました。
発情期の攻撃も少し優しくなり、本気噛みがなくなり甘噛みになりました(*´▽`*)
噛まれることがなくなったら、インコの方から指に触ってもらう練習です。
この時期、指を近づけた時の反応は3種類
1 プイっと横を向く
2 甘噛みする
3 嘴で指をツンツンして押しのける
どれも拒否のサインですが、
中でもインコにやってもらいたい正解は3、妥協して2でもOK
指を近づけた時にインコの方から指に触ったら褒めるようにしました。
インコの方から指に触ったら、つついても甘噛みでもどちらでもOK!
あまりしつこくすると嫌がられるので、2~3回で終わりにします( ̄▽ ̄;)
指を近づけて
「チュッてして♪」
というと、嘴で指をたたく
「上手(*´▽`*)」
毎日これを繰り返しました。
「チュッてして♪」
ツンツンツン
「上手(*´▽`*)」
「チュッてして♪」
ツンツン カプッ
「上手(*´▽`*)」
たまに噛まれたりしましたが、細かいことは気にせずとにかく褒めました( ̄▽ ̄;)
マジ噛みじゃなければなんでもOK!!
これを半年くらい続けたらたまに触らせてくれるようになりました。
今では指にも止まってくれます♪
もともとベタベタされるのはあまり好きではなかったので
ベタ慣れにはならないだろうと思いますが
こんな感じで今後も距離を縮めていけたらいいなと思っています。
我が家の場合は、インコへの接し方を変えてから手乗りに戻るまでに1年くらいかかりました。
長かった(´;ω;`)
こんな風に(気が向いた時だけ) カキカキもさせてくれます。
一度失った信頼を取り戻すには時間と労力がかかります。
努力しなければ信頼を取り戻すことができません。
これからインコを飼おうとしている方は、
ぜひぜひ信頼関係を崩さずにインコと仲良く楽しいバードライフを楽しんでもらいたいと思います。
セキセイインコを手乗りにするしつけは必要?
インコのしつけについてですが
・必要な時にインコに触れること
・呼んだら返事をすること
・呼んだら飼い主のところに来ること
この3つは練習しておいた方が良いと思います。
もしもインコが病気や怪我をしたら・・・
年をとって介護が必要になったら・・・
さわれなインコの看病や介護はインコにも飼い主にもストレスになります。
もしもインコが間違えて窓から飛び出してしまったら・・・
呼んだ時に返事ができれば見つかる可能性が高くなります。
呼んだ時に飼い主の所に戻ってくれば保護できる可能性が高くなります。
何かあった時のために、触れる・返事をする・呼べば来る
この3つを練習しておくことはインコの為にもなると考えています。
インコのしつけについて飼い主が思っていること
これはセキセイインコを飼っていて私が感じたことなので、個体差もあるのかもしれませんが・・・
インコは集団生活をする生き物なので基本的には人懐こくフレンドリーです。
でも、犬のような主従関係は理解できません。
なので、飼い主に服従 というようなしつけはできません。
インコ同士やインコと人間の関係は縦の関係ではなく
友達感覚とか仲間意識とかの横の関係が全てなのかなと感じています。
なのでしつけをしようとしたときに人間にできることは
・仲良くなって同じ群れの仲間としても信頼関係を築くこと。
・インコに好きになってもらうこと。
(パートナーに選ばれてしまうと発情期に大変なので友達か仲間がちょうどよいかと思います)
しつけをする時はこの信頼関係が基本になります。
手に乗る練習もインコ自身にやる理由がなければやってくれません( ̄▽ ̄;)
やる理由というのは
・手に乗ると良いことがあるから乗る
・手に乗ると楽しいから乗る
などです。
もっと具体的に言うと
・手に乗ると美味しいものがもらえる
・手に乗ると大好きな飼い主から褒められる
・手に乗ると大好きな飼い主に遊んでもらえる
などです
『美味しいもの』以外は『大好きな飼い主』がポイントになります。
インコだって嫌いな人に褒められてもうれしくないし
嫌いな人とは遊びたくありません。
なので、インコと飼い主が良い関係を築けていることがしつけの基本になります。
逆に言えば、信頼関係があれば少しくらい怒っても大丈夫みたいです( ̄▽ ̄;)
今ではうちの子は甘噛みしかしませんが、たまに柔らかいところをハミハミされると痛い時があります。
そんな時はフッと息を吹きかけると、少し力を加減してくれます。
この息をふきかける行為はインコ界では『イヤダ、ヤメテ』の意思表示です。
信頼関係がない状態でコレをやると無視されたり嫌われたりします。
インコとの信頼関係がしっかりしていればこの意思表示はきちんと伝わるようです。
(やりすぎると嫌がられるので注意)
1年かけて噛み噛みインコと和解した結果
発情期でも本気噛みされなくなったり
お願いすればすぐにケージに戻ってくれるようになり
手に乗る以外に色々と良いことがありお世話がしやすくなりました。
やっぱり信頼関係って大事だな(*´▽`*)