ぶどう染めのやり方 ミョウバン、銅、鉄、クエン酸でピンクや紫に

ピオーネをいただいたので綿のハンカチを染めてみました。

中サイズのピオーネ1房で10gのハンカチ3枚ほど染まりました。

ピオーネじゃなくても、デラウェアや巨峰でも同じように染まります。

スポンサーリンク

ぶどう染めのやり方~アルミ媒染(焼きミョウバン)・銅媒染・鉄媒染

ぶどう染めで用意するもの

・ぶどうの皮(ピオーネ1房)


・布

綿と麻は染まりにくいので染める前に下処理(濃染処理)が必要です。

絹、ウールはよく染まるのでそのまま使えます。

ポリエステルやアクリルは染まらないので、草木染めには使えません。


・豆乳 又は 濃染剤

使う布が綿や麻の場合は染まりにくいので下処理する必要があります。


・中性洗剤


・媒染剤

焼きミョウバン、銅媒染剤、鉄媒染剤、クエン酸、酢、酢酸、塩など

今回は焼きミョウバン、銅、鉄、クエン酸を使いました。


・鍋

ステンレスかホーローのものがおすすめ

銅鍋やアルミ鍋は染液を作るときに反応してしまい思ったような色にならないことがあります。


・ボウル


・菜箸


・ゴム手袋

クエン酸や焼きミョウバンは口に入っても大丈夫なものですが

、肌が弱い場合は触ると荒れるのでゴム手袋を付けた方が良いと思います。

熱い布を絞る時は厚めのゴム手袋の方が良いです。


・こし器(ザル) 又は 排水溝用の不織布袋(だしパック)








ぶどう染めの手順~アルミ・銅・鉄媒染

①布を中性洗剤で洗う

のりがついていると染まりにくいので、布を中性洗剤で洗います。

②布の下処理または濃染処理(綿・麻を使う場合のみ必要)

豆乳(牛乳)を使うやり方と市販の濃染剤を使い方法があります

どちらでも良いですが、豆乳は布をつけた後に一度乾燥させ、濃染剤は染める直前に行います。


【豆乳(牛乳)を使う方法】

同じ量の豆乳(牛乳)を水わわ混ぜて、布を20分ほどつける

布全体に染み込むように、時々菜箸で混ぜる

20分つけたらそのまましぼって乾燥させる


【濃染剤(ディスポン)を使う方法】

1 お湯を沸かす

2 ボウルに入れて5〜10分待つ(80〜90℃に冷ます)

3 ディスポンをお湯1Lに対して3〜4ml混ぜて、布を20分ほどつける

4 よく水洗いする

ディスポンのやり方です。



他の濃染剤を使う場合は、説明書に従って行って下さい。


今回は綿のハンカチをディスポンで濃染処理をしました。


③染液を作る



鍋にぶどうの皮と水を入れて20分くらい煮ます

排水溝用のネットや出しパックに皮を入れてから煮ると、後で濾す手間が省けます。

ネットを使わない場合は、煮た後にざるやこし器で皮を取り除きます。

スポンサーリンク

④染液に布をつける




染液に布を20〜30分つけます

布全体に染液が染み込むように、時々菜箸などでかき混ぜます。

濃く染めたい場合は長めに漬け込んでも良いです。

浸け時間20分と一晩で比べると、一晩つけた方が濃い色になります。

⑤媒染液を作る

布をつけている間に媒染液を作ります。

今回は焼きミョウバンと銅媒染液と鉄媒染液を使いました。

お湯をボウルに入れて焼きミョウバン・鉄・銅を溶かします。

お湯500mLに焼きミョウバン小さじ1杯溶かしました。


銅と鉄は市販の媒染液を使いました。

説明では染める布に対して5~10%の液を作ります。

今回は10gのハンカチなので必要量は1mlですが

お湯500mlに小さじ半分弱溶かしました。

(1ml計るのは面倒なので少し多めです)


⑥媒染液に20~30分ほど布をつける

布全体に媒染液がしみ込むように時々菜箸でかき混ぜます。



⑦もう一度染液につける

色素をしっかりと定着させるために、もう一度5分くらい染液につけます

⑧洗って乾燥

色が出なくなるまでよく洗って、陰干しで乾燥させました。


ぶどう染め媒染3種類の色


左がアルミ媒染(焼きミョウバン)

真ん中が銅媒染

右が鉄媒染

ぶどう染め~クエン酸を使ったやり方

ピンクや紫にならなかったので、クエン酸を使ってみました。

用意するものは上のアルミ媒染の煮染めと一緒です。

用意するもの

・ぶどうの皮(ピオーネ1房)

・布

・豆乳 又は 濃染剤

・中性洗剤

・媒染剤(焼きミョウバンとクエン酸)

・鍋

・ボウル

・菜箸

・ゴム手袋(クエン酸や熱い布を触ると手が荒れるのでゴム手袋を使います)

・こし器(ザル) 又は 排水溝用の不織布袋(だしパック)

ぶどう染めの手順~クエン酸使用

①②と③の途中までは上のアルミ媒染と同じです。

①布を中性洗剤で洗う

のりや脂分を落とします。

②布の下処理(濃染処理)

使う布が綿・麻の場合、染まりにくいので下処理が必要です。

今回はディスポンで濃染処理をしました。

80~90℃のお湯1Lに3~4mlのディスポンを溶かして20分つけた後水洗いしました。

③染液を作る

鍋に水とぶどうの皮を入れて20分くらい煮ます。

ぶどうの皮を濾し取り染液を作る


↑ ここまでは普通のアルミ媒染と同じです。


できた染液にクエン酸を大さじ1くらい入れてみました。

染液の色が明るい色に変わりました。

④布を染液に30分ほどつける

濃染処理済みの綿ハンカチ2枚をつけこみました。


1枚は媒染作業を省いてこのまま色が出なくなるまでよく水で洗ってから乾かして完成

クエン酸には色止め効果ぎあるのであえて媒染はしません。

クエン酸が媒染代わりです。

染め上がりの色は後ほど。。。


もう1枚は焼きミョウバンでアルミ媒染してみました。

⑤媒染剤を作る

熱湯500mlに焼きミョウバン小さじ1溶かしました。

⑥媒染液につける



染液から出したハンカチを焼きミョウバンの液に20分ほどつけます。

全体にしみ込むように時々菜箸で動かします。

⑦染液に5分ほどつける

⑧水洗いして陰干し乾燥

色が出なくなりまでよく洗います。

草木染めは日光に弱いものもあるので陰干しで乾かしました。


ぶどう染めクエン酸と重曹を使ったときの色


染め上がりはこんな感じでした。

左が染液にクエン酸を混ぜて媒染なし

真ん中が染液にクエン酸を混ぜてアルミ媒染(焼きミョウバン)


《おまけ》

写真の一番右のハンカチは重曹を使いました。

クエン酸なしの染液の残液(染めた後の残り汁)がもう少し染まりそうだったので

重曹を入れてみました。



染液はこんなに緑になりましたが

焼きミョウバンで媒染したら色が変わってしまい茶色に染まりました。


スポンサーリンク